当院からのお知らせ
2021年秩父地域と新型コロナ(18)
9月いっぱいで緊急事態宣言が解除されることになりました。非常に喜ばしい事ですが、なぜここまで急激に新規感染者が減少しているのか理由がわからないので、一気に感染対策が緩めるとすぐに増えてきてしまう事も心配されます。ワクチンをすでに接種した方も、大変だった第5波を忘れずに、マスクや手指衛生などの基本的な感染対策はしっかり続けて頂きますようよろしくお願いします。
秩父地域も第5波が収束してきました。結果的には他の地域に比べると大きな波にはならず、埼玉県内では唯一保健所の機能が維持されたまま乗り越える事ができました。これだけ都心部への通勤や都心部からの観光客が多い中で、この程度で乗り切れた事は本当に素晴らしいことです。これは秩父地域が人口が少ないからという問題ではなく、みなさんの家族や地域を守る意識の高さのおかげだと思います。ずっとたくさん我慢されていると思いますが、日頃の感染対策本当にありがとうございます。
秩父地域には都心部から『身近な田舎』としてずっとたくさんの観光客が来ています。その中で、観光客からの大きな集団感染は発生していません。これもとても素晴らしい事です。秩父地域はコロナ禍でも安全に観光客を迎える、お手本になれると思います。観光や飲食に関わる方々は、是非その御経験を誇りにし、他の地域に発信して下さい。今後も秩父が安全な観光地として盛り上がっていく事を願っています。
第5波を超えた今、医師会では第6波に向けての準備が検討されています。第6波は、寒い時期になりウイルス感染が広がりやすくなる可能性、インフルエンザと同時に流行する可能性などを考えて、地域医療を守るための対策を練っています。その中で1番重要なポイントは、やはりワクチン接種だと考えています。現在も順調に接種が進んでいますが、少しでも多くの人がワクチン接種を受け、接種率を上げる事で地域での流行を抑える事ができます。秩父地域が全国平均を超える接種率になる様頑張りましょう。是非新型コロナワクチン、加えてインフルエンザワクチンの積極的な接種をお願いします。
新型コロナワクチンについては明日からの1週間が今まで通りのコールセンターやLINEからの予約ができる最後の機会になる予定です。もちろんその後もワクチン接種を受けるチャンスはあると思いますが、インフルエンザワクチンも始まるため今までより受けにくくなってしまう可能性があります。是非この機会を逃さず、予約を取ってください。
ワクチン接種については世界中でどんどん進み、日々情報も更新されています。現時点でワクチンを受けるメリットはとても大きく、安全性も確認されています。年齢性別に関係なく、アレルギー体質の方や持病のある方、妊娠中の方や授乳中の方、すでに新型コロナに感染した方も接種が推奨されています。自分の為にも、周囲の人の為にも、地域の為にもワクチン接種を受けていただくことをお勧めします!すでに打たれた方は是非周りの未接種の方にお勧めしてください。
このままコロナとの戦いが終息したらいいなぁ、と心から思っていますが、海外の様子を見ると多分そう甘くはありません。みんなでワクチンを打って冬に備えましょう。ご協力何卒よろしくお願いします。
2021年秩父地域と新型コロナ(17)
秋晴れが気持ち良い日が続いています。昨日は十五夜(中秋の名月)が満月に重なりすごく綺麗でした。月の明かりがこんなに明るくなるんだと改めてびっくりしました。コロナが出てきて1年9ヶ月ですが、それから今までは想像もしていなかった闇が次々と出てきています。秋の月の様な温かく優しく眩い光が世界を包んでくれる事を切に願います。
さて、コロナの第5波は思った以上に順調に収まってきました。新規感染者の減少に続き、重症者も減少してきており、医療も崩壊している状況からは脱してきています。恐らく今月末で緊急事態宣言が解除となり、苦しかった第5波の反動で多くの人が動き始めると思われます。
一旦感染が落ち着いている今、私達が準備すべき事を考えてみます。
①改めて感染対策を考える
・緊急事態宣言が解除されても何でもOKになるわけではありません。ただ感染が拡大している緊急事態宣言の最中には本来の感染予防を超える厳しい人流制限、行動制限が求められています。これは感染拡大時には仕方のない事です。その上で今後これを解除していく上では、改めて感染予防しながら、何ができて何はできないのかを考える必要があります。現時点での私の考えを書きます。
・買い物などの外出は基本的には可能です。ただ人が密集する場所や時間帯は避けて、必要以上に商品を触ったりせず、こまめに手指消毒する事が大切です。
・ワクチン接種済みの方がほとんどであれば、趣味の集まりや習い事などは可能です。ただ最低限の感染対策は必ずしてください。対面でおしゃべりしたい気持ちはわかりますが、絶対マスクをしてください。マスクは必要最低限の感染対策でありマナーです。
・家族やワクチンを打った人同士の外食は、少人数であれば可能だと思います。ただ全く感染対策がとられていない(他のお客さんとの距離が非常に近かったり、密閉されているなど)店は避けて下さい。またワクチン接種済の人同士でもお互いの感染リスクはあります。その後別の人にうつしてしまう可能性があるため、外食した後最低1週間は他に濃厚接触者を作らない(他の人と会食しない)様注意してください。
・旅行なども基本的に同居家族であったり、ワクチン接種済みの人同士なら可能です。ただ移動中の公共交通機関での飲食などは避け、旅行先で現地の人に絶対に感染させない注意が必要です。旅行中は気持ちが解放されますが、旅行先の人は感染の恐怖を感じつつも不快にさせない様におもてなしをしてくれます。その気持ちにしっかり感染対策のマナーを守って応えてください。現時点ではまずは車で行ける範囲にするなど、近場からの旅行がお勧めです。
②新型コロナワクチンを接種する
・大分ワクチン接種が進んできました。秩父地域でも秋のうちに接種率が80%に迫る見通しです。今感染拡大は落ち着きつつありますが、「落ち着いてきたから打たなくてもいっか」と思わず、是非今のうちにワクチン接種を受けてください。今後はさらにこどもにも対象が拡大され、3回目接種も現実的になりそうです。今接種対象になっている方は今のうちに接種を受けて下さい。打っておくと次の波が来てもこれまでよりも不安がずっと小さくなって過ごせるはずです。
冬に向けての心配は、3回目接種の前に先行接種した高齢者のワクチン効果が弱くなり、第6波が来た時にまた高齢者の感染や重症化が増えてしまう事です。感染拡大自体を抑えられる様、若い世代も1人でも多くワクチンを受けていただく事を願っています。
③インフルエンザワクチンを接種する
みなさんのコロナ感染対策や、海外との人の往来が激減したことによって、昨年はインフルエンザがちっとも流行りませんでした。今年も同じ様に流行しない可能性もあります。しかしこどもの風邪であるRSウイルスは昨年少なかった反動で今年は爆発的に感染が広がりました。インフルエンザワクチンの感染予防効果は50%程度と言われていますが、コロナワクチン同様重症化予防効果がある事がわかっています。この冬にコロナとインフルエンザが同時に流行る事を避けるために、今年もインフルエンザワクチンの接種を前向きにご検討下さい。
④自宅療養に備える
第5波ではたくさんの方が自宅療養となりました。いざコロナにかかってしまって急に自宅療養が始まると恐らく対応にとても困ります。落ち着いている時に自宅療養の手引きを一度読んでおいて下さい。家族内に感染者が出た時の想定をしておくと良いと思います。少なくとも数日は自宅内で過ごせる備えをしておいて下さい。いくつか手引きがありますが、わかりやすそうな手引きのアドレスを一つ貼ってみます。申し訳ありませんが直接リンクしていないのでご興味ある方はコピーして検索してください。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/shien/zitakuryouyouhandbook.files/zitakuryouyouhandbook02.pdf
⑤気分転換をする
我慢我慢で気持ちが晴れない状況が続いています。ようやく秋らしいさわやかな気候になりました。秋の花や紅葉を見ながら散歩したり、久しぶり買い物に行って欲しいものを買ったり、気分転換をしてください。私は先日両神のダリア園に行きました。ダリアは色や形もたくさん種類があり、とっても楽しめました!平日の夕方に行ったので混雑もなく、地元の特権を感じました。ミューズパークのイチョウも紅葉が始まり、綺麗な黄緑色になってきています。本当に良い季節ですね。
⑤楽しい目標を考える
楽しい目標を持てない日々が続いており、淡々と毎日が過ぎていきます。コロナ対策にもお疲れの事と思います。ワクチン接種が進み、少しずつ治療薬も実用化されそうになってきました。もう少しすると家族や友人との交流なども制限が緩和していけると思われます。まだ少し先になりますが、楽しい目標を考えてそれに向けてもうひと頑張りしていきましょう!下調べや妄想は感染リスクもなく自由です。日常に楽しみを取り入れていきましょう。
寒暖差が大きくなり、朝夕は肌寒くなっています。しっかり栄養をとって、しっかり睡眠をとって、風邪などひかない様に気をつけてください。
2021年秩父地域と新型コロナ(16)
すっかり秋になってきました。涼しくなりましたがすっきり晴れない日が多く、何となくさわやかな気持ちになれませんね。
最近の秩父地域は、こども達の中で相変わらずRSウイルスが流行っています。RSは咳と鼻水の症状が強く、症状の期間も長いのでかかるととてもかわいそうで、心配になります。RSは3歳まではほぼ100%の子が一回は感染すると言われています。何回も繰り返し感染しますが、多くの場合何回もかかるうちに症状が軽くなる傾向があります。そのため一般的にはRS感染症の重症化は0~1歳くらいの子に時々起こるとされています。しかし、昨年は新型コロナの感染対策により、こどもの風邪が激減しました。RSを含む“普通のかぜ”をひく子がとても少なくいとしでした。そのため、今年はRSの免疫を持つ子が減り、大流行を起こしたと言われています。また、2~3歳くらいのこどもでも症状が強く出て、重症化することがあるそうです。RS感染症は集団保育の場で完全に予防することは困難ですが、RSを疑う風邪症状の時は無理な登園を控えるなど感染拡大防止を心がけてください。
大人の患者さんは秋の花粉症症状の方が出てきています。また、寒暖差によって喘息発作気味の方も見受けられます。花粉症や喘息などの症状はひどくなってから治療するよりも軽いうちから治療した方が落ち着きやすい傾向があります。症状のある方は早めに医療機関で相談するようにしてください。
さて、新型コロナについては全国的に第5波が落ち着きつつあります。秩父地域はみなさんの努力の甲斐があって大きなピークを作らず、8月中旬以降新規感染者は減ってきています。やはり感染者が出ると家庭内感染は防ぎきれない印象ですが、職場や学校での大規模なクラスターなくすんでいるのは本当に皆さんの日頃の努力のおかげだと思っています。引き続き、『秩父地域に新型コロナを持ち込まない』『万が一かかっても自分から周囲に感染を広げない』為の対策をよろしくお願いいたします。
現在新型コロナワクチンを、医師会や保健センターを中心になんとか頑張って打ち進めています。希望される方がなるべく早く、なるべく多く打てるよう、文字通り総力をあげています。ワクチン接種を受けることは御自身の体を守るだけでなく、地域全体の流行を抑えるために非常に有効です。接種対象になっている方は是非前向きに接種をご検討ください。
《新型コロナワクチンについて》
【効果について】
非常に高い感染予防(うつりにくい、うつしにくい)効果、重症化予防効果がわかっています。一部でブレイクスルー感染といわれる2回接種後の感染が見られていますが、現時点では重症化などのリスクはものすごく下げられており、かかっても軽くすむようです。コロナに感染するよりもワクチン接種する方が高い免疫力と長い効果が獲得できるとされており、現存の変異株に対しても十分な効果が証明されています。また、接種率の高い国では医療崩壊などのリスクも下げられていると言われており、社会にとっても良い効果があると思われます。
【接種後反応について】
新型コロナワクチン接種後には接種後反応といわれる注射した場所の痛みや熱などの症状がみられます。今主に接種している若い世代ではこれらの症状の頻度が高く、接種翌日は1日辛くなる人が少なくありません。ただ、ほとんどの場合接種後数日で症状が軽くなり、無くなっていきます。一方コロナに感染すると若い世代でも半年近く後遺症に苦しむことがあると言われています。自分の体を守る為、『1-2日で治るとわかっている風邪をひく』と思って、ワクチン接種を受けていただく事をお勧めします。
【10代の接種について】
10代の接種については心配されている方が多いかと思います。10代はコロナに感染しても重症化や死亡のリスクは極めて低いので余計に迷うと思います。現時点では10代に対するワクチン後の接種後反応(痛みや熱など)は成人と同程度と言われています。ただ10代の、特に男性は心筋炎の頻度が高い(41/100万程度)と言われています。数としては少ないものの、接種後に胸痛などがある場合は慎重な対応が必要とされています。
一方、中学生・高校生・大学生の生活は非常に感染拡大のリスクを伴います。部活動や寮生活での集団感染がたくさん報告されています。10代の若者の中で感染が広がることでそれぞれが家庭に持ち帰り、家庭内感染の原因になります。家庭内感染は防ぎようがないため、高齢者や基礎疾患のある大人がいる家庭では、10代の感染予防が非常に重要になります。また、これから受験シーズンを迎えるにあたり、大切な時期に感染をしないための予防も大切です。安全な学生生活と、受験シーズンの不安を軽減の為にはワクチン接種の前向きな検討が必要と思われます。ワクチンを受けるかどうかは親子でよく話し合っていただき、お互いが納得して決めるようにしてください。
【妊娠中・授乳中の接種について】
妊娠中の方や授乳中の方にも積極的な接種が勧められています。妊娠中全期間にわたって受けることが可能とされており、妊娠しているかどうかわからない人も接種して大丈夫です。妊娠中にコロナに感染すると重症化のリスクが高まるとされており、妊娠中の方、妊娠を考えている方も是非接種を検討してください。
【ワクチン接種について】
今日も日本中でたくさんの人がワクチン接種を受けています。すでに日本人も50%の人がワクチンの2回接種を完了しました。1回目の接種の時はみなさんとても緊張していて、前日眠れなかったという人も少なくありません。でもほとんど人が、ワクチン接種自体は思ってたよりずっとあっけないと感じていますし、接種後反応を乗り越えると本当に安心されています。注射自体が苦手だったり、不安を感じている方も、頑張ってワクチン接種を乗り越えるとコロナ不安が軽くなると思います。是非思い切って受けることを検討してください。
新型コロナワクチンの接種が日本で本格的に始まって半年が経過しました。今のところワクチンの有効性と危険性を天秤にかけると、圧倒的に有効性が勝っている印象です。私自身もみなさんにほとんど迷わず接種をお勧めしています。ただ個人個人という意味では絶対の安全はありません。ワクチンに不安のある方はなるべく正しい情報を知って、納得して受けるようにしてください。ワクチンを受けて良いか、直接相談したい方はもちろんご相談ください。
9月11日に秩父が『世界ふしぎ発見』に出ていました。まだまだ知らなかった秩父の魅力も紹介され、ますます秩父が好きになりました。武甲酒造の方の武甲山愛も共感しました。この時期に観光客が増えてしまうのは正直心配ですが、安全に秩父が盛り上がっていってくれることを願っています。
地域を守れるのは地域の人達だけです。引き続き秩父地域をみんなで守っていきましょう!
9/11土曜日コロナワクチン接種について
新型コロナワクチン:近藤医院自院予約接種について
- 2024年10月 (1)
- 2024年9月 (1)
- 2024年7月 (3)
- 2024年6月 (5)
- 2024年2月 (1)
- 2024年1月 (3)
- 2023年11月 (3)
- 2023年10月 (2)
- 2023年8月 (2)
- 2023年7月 (2)
- 2023年6月 (1)
- 2023年4月 (1)
- 2023年3月 (2)
- 2023年2月 (1)
- 2023年1月 (3)
- 2022年12月 (4)
- 2022年11月 (4)
- 2022年10月 (3)
- 2022年9月 (2)
- 2022年8月 (3)
- 2022年7月 (3)
- 2022年6月 (2)
- 2022年5月 (2)
- 2022年4月 (1)
- 2022年3月 (3)
- 2022年2月 (2)
- 2022年1月 (6)
- 2021年12月 (5)
- 2021年10月 (2)
- 2021年9月 (5)
- 2021年8月 (3)
- 2021年7月 (3)
- 2021年6月 (4)
- 2021年5月 (4)
- 2021年4月 (2)
- 2021年3月 (3)
- 2021年2月 (3)
- 2021年1月 (5)
- 2020年12月 (5)
- 2020年11月 (6)
- 2020年10月 (2)
- 2020年9月 (5)
- 2020年8月 (4)
- 2020年7月 (6)
- 2020年6月 (8)
- 2020年5月 (8)
- 2020年4月 (10)
- 2020年3月 (1)
- 2020年2月 (2)
- 2020年1月 (1)
- 2019年12月 (1)
- 2019年11月 (2)
- 2019年10月 (3)
- 2019年7月 (3)
- 2019年4月 (1)
- 2019年3月 (1)
- 2019年2月 (1)
- 2019年1月 (1)
- 2018年11月 (3)
- 2018年10月 (1)
- 2018年9月 (1)
- 2018年8月 (2)
- 2018年7月 (2)
- 2018年6月 (2)
- 2018年5月 (2)
- 2018年4月 (3)
- 2018年3月 (5)
- 2018年2月 (5)
- 2018年1月 (8)
- 2017年12月 (2)
1 ~ 5件 / 全5件