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当院からのお知らせ

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2022年秩父地域と新型コロナ(5)

先日は秩父地域にも久しぶりにまとまった雪が降りました。朝晩はまだまだ寒く、地面が凍ったりして足元が悪くなっています。転倒や怪我に気をつけてお過ごしください。

最近は少し日中に暖かさを感じる日もあり、本格的にスギ花粉の飛散が始まりました。花粉症の人は外出時のマスク、洗濯物の中干し、部屋の換気は日中を避ける、など注意してください。

さて、新型コロナの全国的な感染拡大が続いています。1月中旬以降秩父地域でも連日たくさんの感染者が出ており、本当に大変な状況になっています。発熱外来をしていると、明らかに感染予防をしっかりしている方達にも感染が見られており、感覚的には感染を止めることは無理なのではないかと途方に暮れるような日々です。オミクロン株の感染は軽症が多いとされており、確かに入院を要する様な症状の方は少ない印象です。ただ、発症して受診される方は最初の数日間は今までかかった風邪とは何かが違う、なんとも言えないだるさの様な症状があるようです。高熱が出たり、のどの痛みが強かったり、症状は人それぞれですが多くの場合辛そうな印象を受けます。また気持ち的にも大きなショックを受けてしまうことが多いようです。

先週時点で感染のピークを迎えた感はありますが、現状では非常に感染者数は多く注意が必要です。感染者の急激な増加に伴い、感染者の療養期間や濃厚接触者の自宅待機期間が度々見直され、制限緩和されてきています。これはオミクロン株の潜伏期間や重症度などの特性を踏まえての事なので、必要な緩和だと思います。ただ、これまでよりも感染している可能性のある人、感染させる可能性のある人が社会生活を送れるようになっていることは間違いありません。制限が緩和されてくることで、緊張感が緩むと感染者数は高止まりになってしまう可能性があります。個人個人での基本的な感染対策は継続していただくことが非常に重要です。オミクロン株になって、今まで通りの感染対策をしていても感染してしまう危険性が高まっていますが、やはり多くの場合はマスクを外して飲食を共にしたり、会話した場合に感染しています。そういう意味では家族内の感染は避けられません。家庭外でマスクを外して人と接する場面での注意を徹底してください。最近は乳幼児の感染が多くみられていますが、保育園や幼稚園での感染は完全に避けることは不可能です。子供同士で感染するのはある程度仕方ありません。恐らく元々は、どこかで大人から子供に感染し、その後に子供から子供に感染しているはずなので、特に小さいお子さんがいる方は家庭内に持ち帰らないよう注意してください。

現時点でわかってきたオミクロン株の特徴は、潜伏期間が短い(大体3日間程度で5日以上は稀)、感染させる期間も短い(発症日~5日間程度)、重症化の頻度は少ない、頭痛・咽頭痛・鼻汁などの症状が多くて味覚・嗅覚障害は少ない、ワクチンによる感染予防効果が低下している、などが挙げられます。全体的に普通の風邪に近づいており、風邪や花粉症などとの区別は困難です。風邪症状がある場合は無理をせず、なるべく5日間程度休養をとる事、早めに医療機関を受診し相談することも重要です。病院に行くほどじゃないけど心配という時は市販の検査キットなども活用していただくと良いと思います。

ワクチンについては、2回接種していても感染してしまう可能性はとても高くなっています。ただ、それでも未接種よりは数倍は感染しにくいと言われています。(報告によってばらつきがあります。2倍~数十倍)また重症化予防効果としては、入院の確率を1/5程度にしているといわれています。さらに3回目接種することで、感染予防効果は60%程度に上昇し、入院する確率は1/20程度まで下げられるようです。現状では重症化リスクのある方の3回目接種はとても有効だと言われています。現時点ではファイザー・モデルナのワクチンで大きな副反応・効果の違いはなさそうです。どちらを打っても1-2日は発熱や倦怠感などが出るかもしれませんが、ワクチンの種類による差はあまりないようです。早め打つメリットの方が大きいと思われる為、接種券が届いている方は、是非早めの接種をご検討ください。

 

全体的な流れとして、オミクロン株は軽症が多く、ある程度の感染は避けられないことから、今後は『社会全体で感染者を減らすことを目指す』段階から、『自分の身は自分で守る』段階に入りつつあります。日本でも海外の様にコロナとの共生という方向に進んでいくと思います。

☆こどもを含む若い世代の方達は、なるべく感染しないように注意しつつ社会生活を継続する。それでも感染してしまった場合はしっかり休んでしっかり治す。ことが大切です。小さい子供さんがいる方や、人との接触が多い方は是非3回目のワクチン接種も前向きに検討してください。

☆重症化リスクのある方や御高齢の方達は、なるべく感染しないように注意しつつ生活をする。ワクチン接種(3回)を早めに受ける。感冒症状が出たときは早めに医療機関を受診し、検査を受け、感染していた場合は治療を受けるかどうかを相談する。(現在は内服薬、注射薬共に秩父でも治療が受けられる状況になっています)ことが大切です。今の様な流行期には感染リスクの高い人との接触は極力避けることも重要です。

 

※当院でもなるべく多くの方にワクチン接種の機会を作りたいと考えていますが、現状では発熱外来の受診が非常に多く対応に負われている為、希望される方全員にすぐにワクチン接種できる状況にありません。今後も努力していきますが、来週から個別接種・集団接種の予約が始まりますので、是非そちらも御検討ください。

 

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