当院からのお知らせ
2022年秩父地域と新型コロナ(13)
厳しい暑さが続いています。連日経験したことのない様な雷鳴の轟や地響きを感じ、地球の将来に不安を覚えます。
さて、コロナは非常に大変な状況が続いています。全国的に拡大傾向が続いており、秩父地域でもかつてない市中感染が広がっています。
これまで秩父地域では地域の方々の感染対策によってなんとか爆発的な拡大を防いできました。しかし、BA.5という変異株の出現で、今までの感染対策では防ぎきれなくなってしまいました。予防接種や既に感染した事によってできた免疫も、感染予防には十分でないようです。秩父郡市でみると連日150名程度の感染者が出ており、どことなく、誰となく広がっているいる印象です。
感染してしまった患者さんの印象としては、感染初期は高熱や喉全体が腫れて圧迫感を感じる様な咽頭痛、強い倦怠感、腰や下肢の痛み、頭痛などが見られます。後半は倦怠感、咳などの症状が主体で比較的長めに症状が持続します。入院が必要になる様な人は多くない印象ですが、かなり辛そうというのが率直な感想です。
秩父地域では、多くに医療機関が発熱者に対応をしているので、他の地域と比べると、医療機関にかかれない、検査が受けられない状況は少なく済んでいます。しかし、どこの医療機関もいっぱいいっぱいの状況で、現状が長期化すると地域の医療機関が疲弊してしまうと思います。入院を受け入れている医療機関も常にいっぱいで、入院が必要な患者さんが入院できずに施設などで療養しているということが既に秩父でも起こっています。また職員の感染などによる人員のひっ迫も多数見られている様です。この状況を改善するためには多すぎる感染者を減らしていく必要があります。感染対策のご協力をよろしくお願いします。
受診の目安などについて、救急・感染症学会から提言が出されました。コロナを疑う症状が出たら、リスクのない軽症者は受診を控えて自宅療養する事が勧められています。しかし、診断がはっきりしない中で仕事を長期間休んだりする事は現実的には難しいことも多いと思います。職場で感染が広がっている場合などを除いては、診断を求められる事が多いと思います。
一つの目安として、発熱などがあっても慌ててすぐに受診しないことを検討してください。あくまで症状がそれほど強くない場合ですが、発症後受診が早すぎると検査が陰性でも、信頼性に欠ける場合があります。その場合、翌日再度受診が必要になる場合もあります。熱などの症状が出てもそれほど辛くなければ1日様子をみて、翌日受診をして頂くと、多くの人が一回の受診で済むのと、検査の精度による感染の見落としが減らせるのではないかと思います。ただ、その為には最初の1日を乗り越える為の解熱剤などを事前に各家庭で用意していただくと良いと思います。
手に入りにくい状況になっているかもしれませんが、市販の解熱剤などの風邪薬と抗原キットをいくつか準備しておくと、少し安心かと思います。自宅で抗原検査陽性の場合は医療機関では再検査なしで陽性扱いとなる事があります。
こども達の間では手足口病も流行しています。急に高熱が出るので心配になりますが、今流行っている手足口病は少し遅れて湿疹が出てきます。1日様子が見れそうなら翌日に受診していただくと診断がつきやすいと思います。ただ体調が悪そうだったり、心配な場合は無理に我慢せず、医療機関に相談してください。
一方で、さすがに本腰を入れて一旦感染者を減少させるために地域全体で頑張る必要があります。会食などを伴う人との交流(同居家族以外)は控える様にしてください。親しき中にも基本的な感染対策をして、安全な交流をする様にしてください。家族間でマスクをしたりする事は抵抗がありますが、今の様なピーク時は同居以外の家族間ではマスクの使用を心がけてください。会わないではなく、気をつけて会うのが良いと思っています。
コロナに暑さに、本当に大変ですが、皆さんのご協力を何卒宜しくお願い致します。
5/21午後臨時休診のお知らせ
急なご連絡で申し訳ありません。
5/21(土)の午後診療は体調不良の為、臨時休診とさせて頂きます。(発熱などの風邪症状ではありません)
5/23以降は通常診療の予定です。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
2022年秩父地域と新型コロナ(9)
ゴールデンウィークも終わり、春らしい陽気の日が増えてきました。最近はヒノキ花粉症も落ち着いてきている印象です。一方でゴールデンウィーク後半から鼻炎症状が悪化している人も少なからず見られます。色々な花が咲く時期なので、何に反応しているのかはわかりませんが、これからの時期は各々が自分の症状をみながら注意していく時期だと思います。症状をみながら気をつけてお過ごしください。
さて、今年はゴールデンウィークも特に規制がなく終わりました。久しぶりに旅行に行ったり、親戚・友人と会った方も多かったかと思います。新型コロナの感染が収まり切れない中での連休だったので心配していましたが、秩父地域では今のところ連休後の急激な感染者数の増加はない印象です。連休明けということもあり、風邪症状の方は比較的多く見られますが、新型コロナの検査で陽性になる方はそれほど多くありません。一方で人の流れが多かったことで、コロナ以外の風邪や胃腸炎などが幼児などで流行している印象があります。こどもの風邪はある程度仕方ないですが、寒暖差も大きいので気をつけてお過ごしください。あと、暖かい日は急に食べ物が悪くなる可能性があります。これからの時期は残り物などはなるべく冷蔵庫で保存するようにしましょう。
大型連休で、旅行に行ったり、帰省を受け入れたり、多くの観光客が秩父地域を訪れたりした中で、新型コロナの急激な感染拡大が起こっていないのは、地域の皆さんの基本的な感染対策とワクチン接種へのご協力の賜物だと思います。本当にありがとうございます。
現在は国として、社会活動を極力コロナ前の状況に近づけていく方針となっています。実際にほとんどの地域で人の流れはコロナ以前と変わらなくなってきており、仕事も元通りになってきています。新型コロナ感染症が軽症で済む場合が多くなり、病気としての怖さが減ってきているので、その流れは当然だと思います。ただ今の状況が作れたのは、やはり日本人の真面目な感染対策とワクチン効果ありきだと思っています。「マスクをいつから外すか」が話題になっていますが、すぐに外すよりも「マスクをしながらコロナ前と同じような生活をする」ことが重要だと思います。もちろん運動時や小さいこどもなど、マスクのリスクが大きいような場合は外した方が良いと思います。一人一人がその状況のリスクを判断して、自分と一緒にいる人の身を守る為にどうすべきかを考えていただければと思います。
一方で、色々な事情でマスクを着けることができない人がいます。(人によって理由は様々です)その様な人たちは、コロナの流行が始まってからずっと本当に本当に大変な思いをされています。実際ほとんど家から出られないような状況が続いています。マスクを着けることができない人たちには社会全体が寛容であるべきです。マスクを着けないことを責めることはすべきではありません。
人と交流するときに、「マスクを着けられる人は極力つける」「マスクを着けていない人に対しては、事情がある可能性を考え受け入れる」という意識が必要だと思います。屋外で人と距離があればマスクをしなくて良いという話は、一番最初から言われていることで当然です。《人と屋内や近距離で接触する時》のマスク着用については、現時点では基本的には継続していただきたいと思っています。
海外では新たな変異株も話題になっていますが、世界全体でみるとコロナによって今まで以上に状況が悪化する予兆は今の所ないようです。むしろ、コロナと共存する方向で進んでいきそうです。これからは徐々に旅行や会食などの楽しい予定が立てられるようになっていくと思います。基本的な感染対策をしながら、楽しい日常が送れるようにしていきましょう。
秩父地域は今年も観光地としてかつてなく盛り上がっています。地場産センターがリニューアルオープンしたり、芝桜祭りが久しぶりに行われたり、大きなジャズフェスが行われたり、誇れるものがいっぱいでうれしいです!秩父地域が今後も明るく活気づいていくことを心から願っています。みんなで盛り上げていきましょう!
2022年秩父地域と新型コロナ(8)
急に暑いくらいの陽気になり、花々が本当に美しい季節になりました。秩父の春は本当に綺麗です!寒暖差が大きく、なんとなく体が重かったり、頭がすっきりしない感覚を持っている方が多い様です。私自身もなかなか疲れが抜けず、動き始めるのに気合が必要な感じがしています。
さて、新型コロナの状況ですが、最近めっきり報道も減り、騒がれなくなってしまいましたが、相変わらず大変な状況が続いています。オミクロン株もBA.2と言う亜種に置き換わりが進み、第6波が収まることなく第7波に突入しました。重症化する方は減っていますが、感染者は10日間の療養期間となり、同居家族も原則7日間の隔離期間が必要です。かかってしまうと仕事や学校生活などへの影響は非常に大きくなってしまいます。自身の体と生活を守るためには感染予防がとても重要です。
秩父地域では1月以降ずっと流行が持続しています。最近では春休み期間中に人の出入りが激しくなり、さらに地域内での流行が拡大しました。先週から学校も新学期が始まっており、色々な所で集団感染が発生してしまうことが心配されます。BA.2に置き換わったからなのかはわかりませんが、最近は小学生の集団感染が目立ってきています。今までは秩父の小学校は素晴らしい感染対策をしており、大きな集団感染はありませんでした、しかし最近はそれが通用しなくなってきている様な印象を受けます。こども達にも今まで以上のマスクの徹底などの感染対策をお願いする必要があると思います。学校以外で遊ぶ時などもマスク着用・手指消毒などの指導は是非お願いします。
新型コロナとの先の見えない戦いが続いています。コロナと共存をしていくとしても、もう少し明確な方針を国から出してもらいたいところです。感染対策を個人個人に委ねられていますが、もう少し明確な方法がわからないとどうしていいかわからない感じです。
コロナに感染すると、体だけでなく心に大きなダメージを受けてしまいます。
☆今必要だと考える対策について書いてみます。
①引き続きなるべく感染しないように対策をしていく。仕事・学校などの生活を維持しながら一人一人の基本的な対策をさらに徹底する。
②大人はなるべく3回目接種を早めに受ける。3回目接種によって重症化予防効果が期待でき、感染予防効果も高めることができます。
③風邪症状を感じたら、その時点から人との接触を避け、なるべく早めに医療機関を受診して検査を受けることが受診しない場合は、発熱などがすぐに改善しても最低5日間は休むようにする。(その後も5日間を目安に人にうつさない対策をさらに徹底する)
④感染してしまったら、まずは自分の体調をしっかり管理して早く治す。自分からの感染者を増やさないためにしっかり10日間療養する。
4月に入り、未だかつてない市中感染が秩父で起こっています。流行を抑えるためには地域全体で頑張らなければなりません。是非緊張感を高く持って、早く今の流行を抑えましょう。みなさんのご協力を何卒よろしくお願いします!
2022年秩父地域と新型コロナ(7)
桜や草花が咲き始め、色鮮やかな季節になってきました。もうすぐ新学期も始まりますね!
今年は花粉の飛散が多く、3月中旬は悲惨な状況でした。ややスギ花粉は落ち着きつつある感じですが、これからヒノキ花粉が本格化してきます。花粉症は鼻水・鼻づまり、目の痒みなどの主要な症状以外にも、頭痛や倦怠感、眠気など自分にしかわからないしんどい症状が出ます。花粉症の人にとっては憂鬱な季節ですが、花粉対策を続けて気をつけてお過ごし下さい。
さて新型コロナウイルスについてですが、だいぶテレビなどでの扱いは小さくなってきました。埼玉県のまん防も解除され、国としてはコロナとの共生を図っていくという事の様です。
ただ、現時点では具体的にどう対処していけば良いのか具体的な方法が示されておらず、このまままた感染者数が増加してくるとものすごく大変です。
秩父地域の状況としては、オミクロン株の本格的な流行が始まった1月中旬以降、ずっと感染拡大が続いています。秩父郡市で見ると15-30名/日の感染者が出てしまっています。地域の皆さんも感染対策に慣れ、しっかり注意していただいている印象ですが、それでもなかなか収まりがつきません。特に心当たりがなく感染してしまっている人が多い印象です。局所的なクラスターもありますが、全体的にどことなく感染者が出てしまうという状況です。
感染してしまった方の全体的な傾向としては、入院を必要とする様な重症化してしまう方はほとんどいません。ただ、自宅療養中に発熱が持続したり、夜眠れないほどに咳症状に苦しんだり、嗅覚障害が残って辛かったりする方は決して稀ではありません。こどもの場合はほとんどがとても軽い風邪ですみ、2日くらい熱が出て、あとはけろっとしていることが多い様です。
現時点ではコロナにかかると10日間の隔離療養期間が必要で、同居家族も7日間(特定の条件下で最低5日間)の隔離が必要になります。また、小さいお子さん達は保育園や幼稚園でも濃厚接触者となり、自宅隔離になったり、休園になったりします。これは感染拡大を抑える為には必要なルールだと思いますが、感染者が増えていく中でこのルールを維持することは、多くの人にとって大きな負担になります。すでに、陽性になると大変だからなるべく検査は受けないという流れも出てきており、それが加速するとさらに収集がつかなくなる心配があります。
今我々がとるべき行動としては、
①基本的な感染対策を怠らない。特に大人同士はお互いに感染しない、感染させない為の対策を継続する。※飲み会などは本当に慎重にお願いします。
②体調が悪い時は、早めに医療機関で検査を受けるか、受けない場合は最低5日間(できれば7日間)はしっかり休む。※1日で熱が下がったりしても最低5日間は休んでください。
③風邪症状の回復後や、家族内に風邪症状の人がいる時は、いつも以上に自分の体調に注意しておく。仕事や学校などに行く時は、自分の濃厚接触者を作らない様に普段以上に注意する。
④春休みなどで地域を超えて移動する場合には、基本的な感染対策の徹底と、飲食を伴う接触をする人はあまり多くしない。移動後5日間の体調変化に十分注意する。
⑤大人は極力ワクチン3回目接種を早く打つ。特に重症化リスクのある人は早めに接種しましょう!※こどものワクチン接種は現時点で有効性の評価が十分ではないので、こどもさん自身の重症化リスクや家庭の状況を考えて接種を検討して下さい。接種の有無に関わらず、こども達にも学校での感染対策を続けてもらう事は大切です。
第6波も長くなり、その対応にも大変お疲れの事と思います。コロナはなかなか自然に収まってくれる感じはなく、なるべく社会経済活動を再開しつつ、コロナとの共生をしていく方向で考えざるを得ない様です。『自分を守る』『家族を守る』『地域を守る』意識で、なるべく感染しないで楽しく生活する事をみんなで目指していきましょう。
マスク・手洗い・3密回避(最近は特に換気の重要性が言われています)。引き続き宜しくお願いします。
3月19日土曜日午後は臨時休診です。
以前から掲載しておりましたが、2022年3月の臨時休診のお知らせです。
・3月19日(土)午後 ※午前は診療を行いますが、午後はお休みです。
・3月24日(木)午前 ※木曜日は元々午前のみの診療なので1日休診です。
医師出張の為、上記日程を臨時休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
2022年秩父地域と新型コロナ(6)
ようやく春らしい陽気になってきました。日差しも温かくなり、外に出たくなりますね。
ただ最近は南風が強く、花粉もたくさん飛んでいる様です。花粉症の方は外でもマスクを忘れずに、帰宅後は洗顔と着替えをする事が大切です。布団やパジャマなどの寝具を外に干すと、夜間や朝方に症状が強くなります。部屋干しにしたり、日当たりの良い場所で窓越しに陽を当てるなど工夫してください。
最近はウクライナ情勢がとても心配で、コロナ関連の話題は減ってきています。ただ残念ながらコロナも全然大丈夫になってきていません。感染者数も一時よりはやや減少してきたものの、急激な低下は見られず、重症者や死亡者数は増加傾向にあります。
秩父地域でも新型コロナが収まってきている様子はなく、連日陽性者が報告されています。最近の秩父地域の傾向としては、小児からご高齢の方まで、散発的に患者さんが出続けている印象です。関連のないところからどことなく出続けている感じで、第6波が収束してきている実感は今のところありません。
秩父地域でも感染者数の増加に伴い高齢者の感染者数も増え、新型コロナ感染をきっかけに全身状態が悪化してしまう方も増えている様です。病院では、看護よりも介護が必要な患者さんの比率が増加しており、コロナをきっかけに今まで通りの生活が難しくなってしまう方も増えているそうです。
実際に感染してしまった方の傾向としては、ほとんどはとても軽症です。特にこどもはとても軽い風邪で済む事がほとんどです。大人も辛い症状は2-3日で終わる事が多く、後遺症が強い方も少ない印象です。ただやっぱりワクチン未接種だと感染しやすく、症状が強くなってしまう傾向があるのは間違いなさそうです。
現時点では、こどもやワクチン接種後の人には軽い風邪症状を出すウイルスになってきており、高齢者やワクチン未接種の人にはまだまだ怖い感染症だと言えそうです。(最近は全国で200名程度毎日亡くなっています。)
感染を広げない事、大人はなるべくワクチン接種する事、が引き続き非常に重要です。ご協力をよろしくお願いします。
こどものワクチン接種については、接種を勧めるべきかまだ医療界でも方針が定まっていません。現時点では慌ててワクチンを打つことよりも、頑張って感染対策を続ける事が重要だと思います。とても難しいですが、感染対策を継続しながら、こども達がのびのびと楽しく過ごせる様に環境を作っていく事が大切だと思っています。地域全体でこども達の健やかな成長を支えていきましょう!
3月臨時休診のお知らせ
2022年3月の臨時休診のお知らせです。
・3月19日(土)午後 ※午前は診療を行いますが、3月は神経内科はお休みです。
・3月24日(木)午前 ※木曜日は元々午前のみの診療なので1日休診です。
医師出張の為、上記日程を臨時休診とさせていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
2022年秩父地域と新型コロナ(5)
先日は秩父地域にも久しぶりにまとまった雪が降りました。朝晩はまだまだ寒く、地面が凍ったりして足元が悪くなっています。転倒や怪我に気をつけてお過ごしください。
最近は少し日中に暖かさを感じる日もあり、本格的にスギ花粉の飛散が始まりました。花粉症の人は外出時のマスク、洗濯物の中干し、部屋の換気は日中を避ける、など注意してください。
さて、新型コロナの全国的な感染拡大が続いています。1月中旬以降秩父地域でも連日たくさんの感染者が出ており、本当に大変な状況になっています。発熱外来をしていると、明らかに感染予防をしっかりしている方達にも感染が見られており、感覚的には感染を止めることは無理なのではないかと途方に暮れるような日々です。オミクロン株の感染は軽症が多いとされており、確かに入院を要する様な症状の方は少ない印象です。ただ、発症して受診される方は最初の数日間は今までかかった風邪とは何かが違う、なんとも言えないだるさの様な症状があるようです。高熱が出たり、のどの痛みが強かったり、症状は人それぞれですが多くの場合辛そうな印象を受けます。また気持ち的にも大きなショックを受けてしまうことが多いようです。
先週時点で感染のピークを迎えた感はありますが、現状では非常に感染者数は多く注意が必要です。感染者の急激な増加に伴い、感染者の療養期間や濃厚接触者の自宅待機期間が度々見直され、制限緩和されてきています。これはオミクロン株の潜伏期間や重症度などの特性を踏まえての事なので、必要な緩和だと思います。ただ、これまでよりも感染している可能性のある人、感染させる可能性のある人が社会生活を送れるようになっていることは間違いありません。制限が緩和されてくることで、緊張感が緩むと感染者数は高止まりになってしまう可能性があります。個人個人での基本的な感染対策は継続していただくことが非常に重要です。オミクロン株になって、今まで通りの感染対策をしていても感染してしまう危険性が高まっていますが、やはり多くの場合はマスクを外して飲食を共にしたり、会話した場合に感染しています。そういう意味では家族内の感染は避けられません。家庭外でマスクを外して人と接する場面での注意を徹底してください。最近は乳幼児の感染が多くみられていますが、保育園や幼稚園での感染は完全に避けることは不可能です。子供同士で感染するのはある程度仕方ありません。恐らく元々は、どこかで大人から子供に感染し、その後に子供から子供に感染しているはずなので、特に小さいお子さんがいる方は家庭内に持ち帰らないよう注意してください。
現時点でわかってきたオミクロン株の特徴は、潜伏期間が短い(大体3日間程度で5日以上は稀)、感染させる期間も短い(発症日~5日間程度)、重症化の頻度は少ない、頭痛・咽頭痛・鼻汁などの症状が多くて味覚・嗅覚障害は少ない、ワクチンによる感染予防効果が低下している、などが挙げられます。全体的に普通の風邪に近づいており、風邪や花粉症などとの区別は困難です。風邪症状がある場合は無理をせず、なるべく5日間程度休養をとる事、早めに医療機関を受診し相談することも重要です。病院に行くほどじゃないけど心配という時は市販の検査キットなども活用していただくと良いと思います。
ワクチンについては、2回接種していても感染してしまう可能性はとても高くなっています。ただ、それでも未接種よりは数倍は感染しにくいと言われています。(報告によってばらつきがあります。2倍~数十倍)また重症化予防効果としては、入院の確率を1/5程度にしているといわれています。さらに3回目接種することで、感染予防効果は60%程度に上昇し、入院する確率は1/20程度まで下げられるようです。現状では重症化リスクのある方の3回目接種はとても有効だと言われています。現時点ではファイザー・モデルナのワクチンで大きな副反応・効果の違いはなさそうです。どちらを打っても1-2日は発熱や倦怠感などが出るかもしれませんが、ワクチンの種類による差はあまりないようです。早め打つメリットの方が大きいと思われる為、接種券が届いている方は、是非早めの接種をご検討ください。
全体的な流れとして、オミクロン株は軽症が多く、ある程度の感染は避けられないことから、今後は『社会全体で感染者を減らすことを目指す』段階から、『自分の身は自分で守る』段階に入りつつあります。日本でも海外の様にコロナとの共生という方向に進んでいくと思います。
☆こどもを含む若い世代の方達は、なるべく感染しないように注意しつつ社会生活を継続する。それでも感染してしまった場合はしっかり休んでしっかり治す。ことが大切です。小さい子供さんがいる方や、人との接触が多い方は是非3回目のワクチン接種も前向きに検討してください。
☆重症化リスクのある方や御高齢の方達は、なるべく感染しないように注意しつつ生活をする。ワクチン接種(3回)を早めに受ける。感冒症状が出たときは早めに医療機関を受診し、検査を受け、感染していた場合は治療を受けるかどうかを相談する。(現在は内服薬、注射薬共に秩父でも治療が受けられる状況になっています)ことが大切です。今の様な流行期には感染リスクの高い人との接触は極力避けることも重要です。
※当院でもなるべく多くの方にワクチン接種の機会を作りたいと考えていますが、現状では発熱外来の受診が非常に多く対応に負われている為、希望される方全員にすぐにワクチン接種できる状況にありません。今後も努力していきますが、来週から個別接種・集団接種の予約が始まりますので、是非そちらも御検討ください。
続:新型コロナワクチン3回目のお知らせ《モデルナ》
新型コロナワクチン3回目接種のお知らせです。
オミクロン株の爆発的な拡大に伴い、重症化リスクの高い方に対する3回目接種が急がれます。
すでに接種券が届いている方もいらっしゃると思いますが、一般の予約開始の前に各医療機関でかかりつけの患者さんに対する自院予約接種が行われています。当院でも下記日程で行う予定です。
今回の接種に予約接種で使用するワクチンは『モデルナ』です。
『モデルナ』はファイザーのワクチンに比べて接種後反応(発熱・痛みなど)が強いと心配されていますが、3回目接種では2回目までの半量を接種することになっており、ワクチンの有効性・安全性ともにファイザーと比較して遜色ないとされています。
※医療従事者は3回目接種が進んでいますが、3回目接種自体がファイザーワクチンでも接種後の発熱などの症状が強く出ることがあります。(逆に2回目よりは軽い場合もあります。)そういう意味では3回目接種は『モデルナ』でもファイザーでも、2回目までと同様に発熱や頭痛、筋肉痛などの副反応が起こりえますが、どちらを打ってもワクチンの種類というより受ける人によって症状の程度が異なる様です。『モデルナ』に対してご心配はあるかと思いますが、早めに打てることも大きなメリットです。ご希望の方はこの機会をご利用ください。
12/5・12/12枠はいっぱいになりました。もし希望される方が多いようであれば、また後日日程を増やしていく予定です。
☆今回の予約枠
《日程》2/15㈫、2/19㈯ 14:00~14:30(受付は13:45~14:15)
《対象》以下の3つの要件を満たしている方です。
・近藤医院に定期通院中の方
・65歳以上または基礎疾患のある方で、すでに3回目接種券が手元に届いている方
※接種券に記載されている接種可能日よりも期間が短縮されています。基本的に接種券が届いている方はもう接種可能です。
《ワクチンの種類》☆モデルナのワクチンです
《予約方法》
近藤医院ホームページのワクチン予約の画面からネット予約をしてください。※現在発熱外来の受診相談などで、電話件数が非常に多くなっています。大変申し訳ありませんが、電話での予約は受け付けておりません。定期受診の際に予約枠に空きがあれば窓口で予約することも可能です。
《当日の持ち物》※忘れずにお持ちください。
・3回目用の接種券
・健康保険証・医療受給者証
・脱ぎやすい上着の中に半袖のシャツ等、肩を露出しやすい服装でお越しください。
《最後に》
2月中旬以降には一般予約(コールセンター・LINE予約)も始まります。集団接種・個別接種ともに開始されます。
3回目接種によってコロナに対する感染予防効果・重症化予防効果ともに高められることがわかっています。対象になる方は是非早めの接種をご検討ください。
※現在当院定期通院中の80歳以上の方を対象に窓口での予約も行っております。接種券が届いていて御希望される方は受診時に窓口でお声がけください。(予約が埋まり次第終了となります。)
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